アトピーと遺伝について
両親や兄弟などに喘息やアトピー性皮膚炎の人がいる場合
家族性の遺伝的体質としてアトピータイプが多く、血液中のIgE抗体が多かったり、また出来やすいようです。
IgE抗体をつくりやすい体質の方の場合、
身体の敏感な部位(鼻、目、喉、皮膚)に症状が出やすくなり、血液中のIgE抗体の産生量を調べるとアトピータイプか分かります。
※「さよならステロイド軟膏」 原重正 著 より参照
アトピー性皮膚炎の種類と免疫
アトピー性皮膚炎はアレルギー性皮膚炎の一つです。 (アレルギー性皮膚炎とアトピー性皮膚炎の関係)
アレルギー性皮膚炎の種類
- 虫刺症
- じんま疹
- 金属アレルギー
- アトピー性皮膚炎
- その他 両親から受けついだ遺伝の病気
免疫システムのメカニズム~その1
免疫の反応にはⅠ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型の4種類があります。
異物を感知した場合、すぐにアレルギー反応が起こるのがⅠ型。
異物(抗原)に対して免疫グロブ リンIgEが分泌されることが特徴です。
Ⅱ型、Ⅲ型の場合は免疫グロブリンのIgGが分泌され、これも即時性の反応です。
何に反応するのか?
- アトピーはⅠ型反応のことです→異物として抗原(アレルゲン)が入る。チリ、ホコリ、花粉、食物(大豆、牛乳、卵)等。
- IgEが分泌されると肥満細胞と結合してヒスタミン、セロトニンを放出。
肥満細胞は皮膚、気道粘膜、腸管粘膜に広く分布。皮膚の肥満細胞がIgEと結合して反応すれば赤く腫れて痒くなるアトピー性皮膚炎となる。
※気道で反応すると喘息、鼻腔で反応すればアレルギー性鼻炎。
肥満細胞が限りなく化学伝達物質を放出するため、発疹や喘息、鼻汁がとまらない。 - 皮膚が炎症を起こしているということは、体の中に異常が起こっているというサイン。
異常とは免疫が過剰に作用して、アレルギー反応に由来するもの。
※皮膚の炎症は効果のある軟膏で一時的には炎症を抑えます。
一時症状が治ると内部に問題があることを忘れがちになります。
軟膏で抑えて保ち、また発症しては軟膏 を塗る、と繰り返していると根本の体の問題をどんどん先送りするだけで本来の治療になりません。
アトピーに関する免疫(T)細胞
○サプレッサーT細胞→免疫反応を止める役目。この細胞の力が弱いと免疫反応が止まらなくなってしまう→アレルギー反応が止まらない。
○ヘルパーT細胞(Th)→Th1とTh2ののバランスが偏っている(Th2優位)とアトピーになりやすい。
アトピーになりやすい人→免疫反応が過剰しています。
※免疫反応があるから人類は病原菌などによって滅亡しない。免疫反応が鈍ったり無くなったりする方が怖い(エイズはこの免疫反応を破壊してしまう病気)。
- 喘息・鼻アレルギー⇒アレルギーが90%が関与
- アトピー性皮膚炎⇒アレルギー関与は10%、他の90%は環境 環境を変えるだけで90%治る。
- 環境とは⇒過食、親子間の異和感、かびの生えやすい家屋構造
- 抗原と抗体 (抗原)チリ・ダニ・杉花粉等、体内に入ってくる異種タンパクで その人にアレルギーを起こす物
- 抗原の侵入口 チリ・ダニ・杉花粉のような吸入抗原⇒目の粘膜、鼻から気管にかけての粘膜と皮膚
食物⇒口から腸までの消化管粘膜と皮膚 - どんな形で侵入するか⇒抗原は固形のままで体内に入ることはできません。水に溶けることが必要。
- そのタンパク質が新鮮であること。
- 空気中のアレルゲンは、鼻水に溶けて鼻の粘膜から吸収 チリ、ダニ等の吸入抗原も汗に溶けて皮膚から吸収 (抗体)アレルギー素質を持った人が、自分の体内に入ってきた異種タンパクを容認できないで、そのタンパク質から自分を守ろうとして作ったもの