糖鎖の研究
糖鎖とは、一言でいうと個々の細胞から伸びている等の鎖状の物質で、「細胞間のコミュニケーションをはかる」、「細胞の外の情報をキャッチし、細胞内へ伝達する」といった高性能的なアンテナ(レセプター)の働きを担っています。
この糖鎖は健康維持、生命維持に極めて重要な役割を果たしているために、劣化や異常が起こると、さまざまな病気の 原因になることが次々に明らかになってきています。
こうした糖鎖に関する研究がいかに関心を集めているかは、日本とアメリカを中心に7,000を超える研究 がすでに発表されていることをみてもよくわかると思います。
文部科学省は、2006年から10年計画で「糖鎖新薬」の開発を目指しています。
人間の健康と糖鎖の関係
人間の体は約60兆個の細胞でできています。
糖鎖はそれら一つ一つの細胞から産毛のように伸びている鎖状に連なった物質のことで、8種類の単糖類から構成されています。
「細胞の外の情報をキャッチし、細胞内へ伝達する」といったアンテナの働きを担っており、つまり細胞同士をつなぐコミュニケーションツールの役割を果たしているのです。
細菌やウィルスなどの異物の認識、ホルモンや酵素の認識などに深く関係しており、私達の健康維持に極めて重要な役割を担っています。
よって、糖鎖に劣化や異常が起こるとさまざまな原因になることが明らかになっています。
したがって、糖鎖は私達の健康維持、生命活動に欠かせない大変重要なものなのです。
※糖鎖栄養素で健康になる
アンチエイジングに最も有効糖鎖~発行所㈱ヘルス研究所より
糖鎖には体内で主に4つの働きと能力を促進する役割を担っています。
➀外部ストレスから体を防御する働き
ストレスなどが原因神経細胞やホルモンのバランスが崩れても、糖鎖が正常に働いていると、すぐバランスを取り戻して、正常な精神状態および健康体を維持できるようにします。
➁自己と非自己(異物)とを見分ける働き
自己と異物とを見分ける能力は免疫にかかわる能力です。 体内に侵入した細胞やウィルスと戦って、やっつけたり、体内の不要なもの(老化した細胞やガン細胞など)を除いたりする働きです。
➂傷口を綺麗に修復する自己再生と修復の機能を促進する能力
➃総合的な能力の促進
①、②、③の各能力を交互に働かせて、体全体の健康を維持します。
現代の薬は基本的に単独の治癒能力しかもっていませんが、糖鎖は、免疫系と神経系、内分泌系(ホルモン)の3つの系統をバランスよく連携させて、自然治癒力を高める働きをします。
これは現代に強く求められる、アンチエイジングの効果を高めるのに重要視されることです。
糖鎖を構成する単糖の8種類
糖鎖を構成する単糖の8種類のうちグルコース、ガラクトースの2種類は通常の食事で必要量の摂取は可能です。
しかし、残りのマンノース、キシロース、フコース、N-アセチルグルコサミン、N-アセチルガラクトサミン、N-アセチルノイラミン酸(シアル酸)の6種類は通常の食事からは、食文化の多様化や現在の食環境(食品添加物、農薬の影響など)により困難になっています。
糖鎖栄養素の不足は、さまざまな病気の原因となることがわかっていますので、「糖鎖栄養素」をサプリメントなどで上手に利用・補給して体内の糖鎖バランスを整えておくことが病気の予防・改善に有効です。
糖鎖栄養素 | 供給源 | はたらき |
グルコース | ほとんどの植物、穀類、キノコ類など | 主にエネルギー源、免疫賦活作用 |
ガラクトース | 乳製品、燕の巣など | 免疫系に重要、ガンの成長・転移阻害、腸内細菌の保持、 カルシウム吸収の増加 |
マンノース | アロエベラ(ユリ科)サボテン、 多くの植物、 ツバメの巣など | 免疫系に重要、マクロファージ活性化、細菌感染阻害、 糖尿病治療、消炎作用 |
フコース | 海藻類(フコイダン)、亜麻、キノコ類、 ツバメの巣など | 免疫系に重要、ガンの成長・転移抑制、気道感染症治療 |
キシロース | 穀物や植物の皮、木材など | 殺菌作用、病原体、アレルゲンの結合阻害 |
N-アセチル グルコサミン | ツバメの巣、カニなどの甲殻類、海藻、 酵母など | ガンの抑制、変形性関節症治療、ヒアルロン酸の素になる |
N-アセチル ガラクトサミン | ツバメの巣、牛乳、サメ軟骨、 キノコ類など | ガンの増殖・転移抑制 |
N-アセチル ノイラミンサン (シアル酸) | ツバメの巣、母乳など | 脳の発育に作用、免疫系に関与、粘膜の粘土調整(細菌感染止) |
※糖鎖栄養素で健康になる ㈱ヘルス研究所~より抜粋