ステロイド軟膏【副作用】について

ステロイド軟膏副作用について

ステロイド軟膏の7つの副作用

1.糖代謝に対する作用

ステロイドは、肝臓に働いて血液中の糖(血糖)の量を増やすように働く代謝作用があります。
これはストレス時の脳の機能低下を防ぐために起こります。
糖尿病になりやすい

2.脂質代謝に対する作用

脂肪組織に作用して脂肪の分解を促進し、血液中のコレステロールや中性脂肪値を上昇させます。

ただし一部の組ででは、逆に脂肪合成が促進します。

満月様顔(ムーンフェイス)・高脂血症・動脈硬化になりやすい

3.電解質作用

電解質というと少し難しく聞こえますが、これはナトリウムやカリウムなどの物質のことです。

ステロイドには血液中のナトリウムを増やしてカリウムを減らすという電解質作用があります。
高血圧になりやすい

4.骨代謝に対する作用

ステロイド薬は骨代謝に関して、骨形成を低下させ、骨吸収を上げて総合的に骨の量を減らす方向に作用します。
骨粗しょう症になりやすい

5.筋肉に対する代謝作用

私たちの筋肉は横紋筋と平滑筋に分かれています。

ステロイド薬は、おもに横紋筋の代謝に作用します。

肝臓で糖を合成するための材料として筋肉組織のタンパク質を分解し、アミノ酸として血液中に放出します。

その結果、筋肉組織の量が減り、筋力が低下することがあります。

横紋筋融解症になりやすい

6.抗炎症作用

炎症が起こる時に必要なサイトカイン(炎症を起こすたんぱく質)とプロスタグランジン(生理活性物質)の産生と作用をブロックすることで炎症を抑えます。

また炎症を重くする白血球の働きを抑える作用があります。

感染症(風邪や細菌等)になりやすくなる

7.免疫抑制作用

免疫の主役であるリンパ球は血液中やリンパ節などの中にいて、自分の体の成分とそうでないもの(異物)とを識別することができます。

自分の成分でないものが侵入してくると、それを分解・処理していきます。

この働きが免疫です。

このリンパ球の働きが過剰になってしまうのがアレルギーです。ステロイドはこのアレルギーや免疫を抑える作用をもっています。
感染症(風邪や細菌等)になりやすくなる 

ステロイドの塗り薬だけでは、ここまでのひどい副作用は滅多にありませんが、外用薬も長期塗り続けていれば皮膚に対する副作用がでてきます。

ステロイド軟膏の歴史

ステロイドの歴史

アトピーでお悩みの方が(健康な皮膚の方でも)、必ず一度は使用しているステロイド軟膏ですが、いつぐらいから使用されているのでしょうか?
ステロイドの歴史をみると1936年(昭和10年)、カナダの生理学者セリエという人が、ネズミの副腎を調べて発見しました。

その後、ステロイドの研究が進むにつれて、化学的に合成されて医薬品として使われてきたのです。
1952年(昭和27年)にステロイド軟膏は、皮膚症状には大変よく効く薬だ、と報告され世界的に大々的に使用されましたが、この時は素晴らしい効果に目を奪われて、誰も副作用のことなど考えもしなかったのです。

ステロイド副作用の報告

そして1963年(昭和38年)にヨーロッパの方から世界で初めてステロイド軟膏の副作用が報告されたのです。

ステロイド軟膏は両刃の剣

ステロイド剤はアトピー性皮膚炎の治療には大変有効です。

そのために病院ではよく処方されています。

ただし副作用が強いために、しっかりと管理して使用しなければなりません。

このように、すぐれた効き目と副作用とが同居していることから、ステロイド剤は「両刃の剣(もろはのつるぎ)」と言われています。

なぜステロイド剤を使用すると副作用がでるかといいますと、長期間、ステロイド剤を塗り続けていくと(副腎皮質ホルモンを外から与えること)、体内にある副腎は、外からのホルモンに頼るようになり、その機能を低下させ、自分の身体で副腎皮質ホルモンを産生しなくなります

『このように私たちの体に必要なステロイドホルモンが産生されなくなること』 これが一番の問題なんですね。ステロイドホルモンは私たちの体の中で大切な役割をしています。

ステロイド外用薬で出やすい副作用

  • 皮膚が薄くなり、毛細血管が透けて見える(皮膚の委縮と毛細血管の増殖)
  • 赤みが全体に広がる(ステロイド潮紅)
  • 酒査様皮膚炎
  • 色素沈着して皮膚が黒っぽくなる
  • 皮膚が象の皮膚のように、厚くザラザラになるにきびができやすくなる
  • 毛深くなる
  • 細菌・真菌(カビ)・ウイルスなどに感染しやすくなる
  • 白内障、緑内障になりやすい。

※「ステロイドを使うと言われたとき」 順天堂大学医学部膠原病内科教授 橋本博 編集 より参照

白内障

アトピー性白内障

白内障とは、黒目のレンズ部分が白くなり、レースのカーテンを通して物を見るような感じになる病気。

普通は老人や糖尿病の人に起こりやすいが、アトピー性皮膚炎を長びかせますと、10才~50才までの人にアトピー性白内障を起こしてきます。

ステロイド性白内障

ステロイドが体内に入って白内障を起こしてくる病気。

相当量のステロイドが体内に入った時

アトピー性皮膚炎の人で杉花粉症を合併している人はステロイド点眼液の使用は救急の時以外は使用しない方が安全。

緑内障

眼球の内圧が上昇する怖い病気です。

ステロイド軟膏やステロイド点眼液を長期使用したり、眼のふちにつけたステロイド軟膏をこすって眼の中に入れると起こりやすくなります。

治療薬の副作用

ス テロイド軟膏をつけ始めた時は毎日つけていきますが、症状が取れるにつれて、2日に1回、3日に1回、時として1週間に1回と、つける間隔がのびてきま す。

それは病気が良くなったのではなく、皮膚の中にステロイドが溜まってきたからです。

しばらく間隔をあけていくと、皮膚の中のステロイドがなくなり、症状が悪化してくると、また頻繁につけ始め、ステロイドが溜まってくるとまた間隔をあけるというサイクルを繰り返します。

ステロイドを知る

  • ステロイドの長期使用がいかに人間の自然治癒力を妨害しているかということ。
  • アトピー性皮膚炎は人間の自然治癒力を生かしていかなければならないということ。

 

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ステロイド軟膏と色素沈着

色素沈着と日焼けの違い

夏は海や山等で紫外線で日焼けしますが、日にち(時間)が経ちますと自然にもとの肌に戻っていきますが、
ステロイドを長期塗り続けた肌は、ステロイドを中止して離脱状態にもっていき、原因を取り除いていかないと正常な皮膚に戻すことは容易ではありません。

アトピー性皮膚炎や慢性化した皮膚症状で病院に行きますと、一時的にでも見かけ上、炎症が消失するのでステロイド外用薬を処方されます。

体質改善なしにこれを続けると、薬が切れるとまた発疹が現れます。

なぜ色素沈着してしまうのか?

外用に使用されたステロイドホルモンは、皮膚組織に沈着して起炎症作用を持つ酸化コレステロールに変性していきます。

体内に入ったステロイドホルモンは組織内に停滞し、酸化コレステロール皮膚炎へ移行し、ステロイド依存症になり、増量しないことには変性した酸化コレステロールを中和できなくなります。

いよいよ色素沈着になっていき、ステロイドを塗らない場所にさえも炎症が広がっていきます。
痒くて掻いたから炎症が出たのでなく、ステロイドが切れたため一瞬にして炎症が引き起こされ、痒くなります。

酸化コレステロールで沈着した色素は排泄されなければなりません。

これを排泄させるのはとても困難なことです。

ステロイドの使用期間が長い方はリバウンド反応も強く、離脱期間も長くなりますが、酸化コレステロールによる色素沈着をとって正常な皮膚にしていくことが大切です。

色素沈着を取るには

酸化コレステロールを取り除くには、還元していくしかありませんが、カタライザー(糖鎖栄養素)にはその“力„が大きく、内服、塗布することにより、自然な自分の肌にもっていくことができます。しっかりした正常な肌にもっていくまでは、内服、塗布を十分していくことが大切です。

酸化コレステロールは交感神経緊張状態をつくり、不安・絶望感・うつ状態など精神的破綻をも引き起こすことになり、子供を見守る両親の苦悩ははいかばかりです。

ステロイド長期使用は家族のすべての人を苦しめます。

ステロイドは、うまくつきあっていけば、「アトピーの症状を緩和する」大変良い薬ですが、このように副作用のことも考えていかねばなりません。

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